update3
背徳の境地かもしれない。
私の裏垢がパート先の大学院生さんにバレてしまった。
いや、私は嘘を付いていなくて、彼が30歳と言うから…代休を取得したというから会おうとしただけ。
写真だって、どう見てもアルバイトで見る彼とは違う感じだった…私は何故気づかなかったのだろう…。
そりゃ、内心ではこの人はきっと少しクセがあって、何となく距離を置かないと大変なことになるかもしれないという、予感はあったけれど、まさかこんな展開になるだなんて思いもしなかった。
こんなに流暢に話せる人だった?
まじまじと私の顔を覗き込もうとする。
易々と私のパーソナルスペースを越えてくる。
彼は徐ろにパンツを脱ぎ、ぴっちりしたボクサーパンツをニコニコしながら私の鼻へ擦り付ける。
止めてください…って言えない。
この人の匂いに頭がボーっとしてしまう。
あーもっと嗅ぎたい。
犬のように、亀頭から裏筋…お尻の穴までパンツ越しに嗅ぎたい。
でも言えない…恥ずかしくて言えない。
彼は私の願望が分かるかのように語り、促す。
そうなの、実はそうなの。
私は鍵穴を探していて、30歳の彼なら身を任せてもいいと思ったの。
「年齢は関係ないです。フェチを底の底まで一緒に深めましょう。」
それが本当に嬉しかったの。
あーでも、もう何がどうとかどうでも良いのかも知れない。
私はきっと、この人に…この人なら侵食されてもいいと思っているんだわ。
頭をそんな風に持ち上げないでよ。
そんな顔で私を見ないでよ。
あーーー…。
そして、私は彼が持参した格好をする。
下着を履かず、白いタイツに、グレーの長袖レオタード、幸いにも目はアイマスクで覆われている。
口は歯医者さんで使うような口風のようなものを充てがわれ、私は両腕を後ろ手に、ガニ股の姿勢になるよう指示をされた。